大アルカナ【5 法王『The Hierophant』】の意味と読み解き方を解説

タロット

意味

キーワード:信じたいコト。信じなくてはいけないコト。貴方が最後に縋るのはどちらか?

天国と地獄と地下を支配する象徴としての三重冠を被り、

赤い法衣を着た『法王』と、その『法王』に頭を下げる双子の神職者が描かれている。

このシーンは『法王』が人々の罪を赦す場面である。

『法王』は社会的道徳ではなく宗教的聖性に基づいて裁きや赦しを行う。

『女教皇』は書物を持っていたが、『法王』には不要である。

彼は書物による確認を必要としない、つまり彼自身が法であることを示している。

 『法王』の足元に描かれている2つの鍵は『天の国の鍵』とされているもので、

キリストから使徒ペテロに手渡され、その後代々の『法王』が受け継いだものである。

『天の国の鍵』は教会の正当性と権威を象徴するための重要なアイテムである。

 ところで、現実に『法王』になるのは超難関のエリートコースであることはご存じだろうか。

ローマ法王になるには枢機卿という役職にならなくてはならず、

過去に日本人で枢機卿になれた人は数人のみだという。

俗っぽい言い方になってしまうが、『法王』は社会的な成功者でもあるのだ。

カードの中で礼をする双子の神職者は、誰に対して頭を下げているのだろうか。

存在するかどうかも分からない神にか、自分たちの目の前にいる神職者のトップである『法王』に対してか、

もしくは『法王』の持つ威厳に対してか。

『法王』は『法と知識と精神』の象徴である。

いつでも求められれば、道徳と寛大さを示さなければならない存在である。

しかしそれは、神からの赦しではない。

慈悲の行為も形式のみで心が伴っていなければ、ただの形だけの儀式に過ぎない。

『法王』が神の存在を、赦しを、強く心から信じた時、

彼の言葉は教徒にとっての導きや助言、道徳になり精神的な拠り所になる。

教徒にとって『法王』は絶対的な存在であり、彼を信じているだけで自分たちは救われると思っているからだ。

そして、『法王』自身も赦され、救われるのではないだろうか。

 最後に読者に問う。貴方の心の支えは、拠り所は何だろう。

宗教的な信仰が薄れた現代、元々あった宗教の代わりとなって貴方が強く信じ、

支え続けてくれるものはあるだろうか。

筆者には特に信じている宗教は無いが、信じ続けている名もなき僧侶の言葉がある。

「良いことをしなさい。悪いことはやめましょう。

ここでいう善悪の区別は時代や立場によって変わるかもしれないけれど、

良いこととは“それをすることで他者との縁が増えること”です。

逆に“それをすることで他者との縁が減ること”はやめましょう」年老いた僧侶はそう語って静かに礼をした。

この僧侶なら、信じて良いと思った。

何かを信じるということは、“自分がどう生きようとするか”を決めることである。

貴方の望む人生の素晴らしい導き手に出会えるよう、祈っている。

正位置/逆位置

正位置:

深い信頼、慈悲、道徳、規範、権威、父性、良い援助者との出会い、慈善事業や社会貢献、精神的な影響が大きい、思いやりを持つ、宗教、占い、人に教える、義理を重んじる人

逆位置:

反道徳的、形式だけの付き合い、嘘つき、信用がなくなる、好意の押し付けに注意、独占欲や依頼心が強い、思いやりがない、頭が固い、権威を振りかざす、薄情な人

恋愛

正位置:

寛大な人に縁がある、良い縁、慎重で安全な付き合い、尊敬できて頼れる人、見合いに縁がある、両親や上司からの紹介に縁がある

逆位置:

両親に反対される縁、口うるさい相手、不信感を抱く、お互いに甘えすぎている、自分のことで精一杯、不安定な関係、周囲から間違った助言がある、裏切りや不貞

片思い

正位置:

堅実に進展する恋愛、周囲からも応援される恋愛、誠実な対応をすると良い、順を追った距離の取り方をすると良い、自分から歩み寄りが必要

逆位置:

間違った先入観がある、信頼や誠実さを求めていない可能性、周囲からアドバイスをもらうと良い

相手の気持ち

正位置:

温厚な人、堅実で保守的な人、尊敬できる人、兄妹のように思っている、大切にしたい人、常識的な人、健全な付き合いがしたい、恋愛感情よりも一人の人間として好き

逆位置:

口うるさい人、安定しない人、何か誤解した情報が伝わっている、良い印象は持っていない、恋愛感情は無い、不満を持っている

仕事

正位置:

教師や宗教者、医学、法律関係が仕事に向いている、理解ある上司に出会える、目的がはっきりする、資格を活かせる、堅実に仕事をこなすと良い

逆位置:

業績のアップダウンが激しい、協力者がいない、信用を失う、上司との相性が悪い、粘りが足りない、惰性に流される

未来

正位置:

周囲の人間関係が信頼と絆で結ばれる、穏やかな良識ある人との出会い、名医と出会う、ルールを守ると良い結果につながる

逆位置:

神経を使いすぎる状況に陥る、悪い宗教にハマる、相手の意見ばかり聞いて自分は後回しにしがち、視野が狭くなる、相手の言動を誤解する

【この記事のライターさんをご紹介】

ROKUJO

Twitter:http://twitter.com/yurirokujo

昭和60年、栃木県生まれ。高校生の頃にタロット占いを独学で学び、学校の休み時間等で占いを行っていた。大学進学後も独学でタロットカードの由来等を研究する傍ら占いを続け、現在は都内某バーにて占いイベントを開催している。また、最近は本業であった公務員を退職し、ライター業と占いに専念している。

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